稲沢市の空き家相続は要注意?遺言で親の家をめぐる争いを防ぐ方法の画像

稲沢市の空き家相続は要注意?遺言で親の家をめぐる争いを防ぐ方法

相続

安達 治彦

筆者 安達 治彦

不動産キャリア30年

きめ細かく丁寧な対応を心掛けています。戸建て住宅のご購入のお客様には住んでから安心して頂ける様にアフターサポートを心掛けています。

親が住んでいた家が空き家になり、この先自分が相続することになるかもしれない。
そう感じながらも、相続や遺言について何から考えればよいか分からず、不安を抱えている方は少なくありません。
特に稲沢市のように、親世代が長く暮らした住宅が多い地域では、空き家と相続の問題が身近なテーマになりつつあります。
本記事では、相続で空き家が発生しやすい背景や、遺言がない場合に起こりやすいトラブル、さらに遺言を活用して家族の負担を減らす考え方を、初めての方にも分かりやすく解説します。
40代から70代の方が、これからの備えとして何を押さえておくべきか、一緒に整理していきましょう。


稲沢市で相続した空き家と遺言の基礎知識

まず「空き家」は、ふだん人が住んでおらず、居住の実態がない住宅を指すのが一般的な考え方です。
国の統計でも、居住世帯のない住宅のうち、賃貸用や売却用、別荘などを含めて「空き家」として分類されています。
親世代が高齢になり、施設入所や病気などで自宅を離れる一方、子ども世代が別の地域で生活していると、その家が使われないまま空き家になりやすくなります。
相続の場面では、このような親の住まいが、死亡により一気に「相続した空き家」という位置付けになることが多いです。

相続が始まると、まず民法で定められた割合による「法定相続」の考え方が基本となります。
遺言がない場合、相続財産は原則として法定相続分どおりに共有となり、相続人全員で遺産分割協議を行い、誰がどの財産を取得するかを話し合って決めます。
一方で遺言が有効に残されていれば、遺言に沿った分け方が優先され、空き家を誰が引き継ぐか、売却するのかなどを、被相続人の意思としてあらかじめ示すことができます。
このように、法定相続と遺産分割協議、そして遺言は、それぞれ役割と働き方が異なります。

稲沢市でも、全国と同様に人口減少や高齢化の進行により、今後空き家が増加していくことが予想されており、市としても空家等対策計画を策定して対応を進めています。
相続で親の住まいを引き継いだものの、相続人が遠方に暮らしている、管理や費用の負担を誰が担うか決まらない、といった事情から、結果として空き家のまま放置されるケースが懸念されています。
特に遺言がない場合、相続人同士の意見の違いから、空き家を売るか残すか、誰が住むか、管理費をどう分担するかなどで話し合いが長期化しやすくなります。
こうした話し合いの難航が続くと、名義や管理が曖昧な「相続した空き家」が残りやすくなる点に注意が必要です。

項目 主な内容 空き家相続との関係
空き家の基本像 人が住んでいない住宅 親の住まいが未利用住宅になる
法定相続 法律で決まる相続分 遺言がないと共有名義になりやすい
遺産分割協議 相続人全員の話し合い 空き家の取得者や扱いを決定
遺言の役割 分け方と意思の明示 空き家の承継と方針を明確化

遺言がないまま空き家を相続した場合のリスク

まず押さえておきたいのは、相続登記が令和6年4月1日から義務化されたことです。
相続や遺贈で不動産の所有権を取得した人は、その事実を知った日から3年以内に相続登記を申請しなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります。
遺言がなく相続人同士の話合いが進まないと、この登記が長期間できず、共有名義が複雑になっていきます。
その結果、売却や活用の判断ができないまま、空き家が放置されるおそれが高まります。

次に注意したいのが、空家等対策特別措置法による行政上の措置です。
適切に管理されていない空き家は、「管理不全空家」や「特定空家」と判断されることがあり、指導や勧告、命令、さらには行政代執行による解体が行われる場合もあります。
特定空家等や勧告を受けた管理不全空家等になると、住宅用地の特例が解除され、土地の固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍程度まで増える可能性があるとされています。
遺言がなく所有者や管理方針が曖昧なまま放置すると、このような厳しい行政措置の対象になりやすくなります。

さらに、空き家を相続した相続人には、経済的・時間的な負担が継続的に発生します。
たとえ利用予定がなくても、固定資産税や都市計画税は毎年かかり、建物の老朽化が進めば修繕費や解体費用の検討も必要になります。
加えて、草木の管理や雨漏り・倒壊の点検、近隣からの苦情対応など、管理のための手間や心労も無視できません。
遺言がなく相続人全員での合意形成に時間がかかるほど、こうした負担が長期化し、高齢の相続人にとって大きな重荷となりやすい点がリスクといえます。

項目 主な内容 相続人への影響
相続登記義務化 3年以内の登記申請義務 未登記で過料リスク
空家法による措置 特定空家等の勧告や命令 税負担増加や行政代執行
日常の管理負担 税金支払と維持管理作業 長期的な費用と時間の消耗


稲沢市で空き家相続に備えて遺言を残すメリット

空き家を相続する場面では、誰がどの不動産を承継するかをはっきりさせることがとても大切です。
遺言があれば、相続人の範囲や持ち分、空き家を誰が取得するかを具体的に指定できるため、共有名義による対立や話し合いの長期化を防ぎやすくなります。
一方で、遺言がない場合には、法定相続分に基づく共有となり、売却や解体などの重要な決定に全員の同意が必要となるため、手続きが進みにくくなるおそれがあります。
このように、あらかじめ遺言を準備しておくことは、空き家を巡る争いを未然に防ぐ有効な手段と言えます。

空き家については、遺言の中で処分方針を示しておくことも重要です。
国土交通省は、空き家になった不動産は放置せず、「除却」や「活用」などの具体的な行動をとることが大切だとしています。
そのため、遺言において「売却して現金化する」「賃貸として活用する」「老朽化が進んだら解体する」などの考えを明記しておくと、残された家族が迷わず方針を決めやすくなります。
また、売却を選ぶ場合には、一定の条件のもとで空き家の譲渡所得に対する特別控除の制度があることを知っておくと、相続人の経済的負担の検討にも役立ちます。

さらに、遺言があることで、相続登記や税務手続きを進めやすくなる点も見逃せません。
不動産の相続登記は、相続開始を知った日から原則として3年以内の申請が義務付けられており、正当な理由なく怠ると過料の可能性があります。
遺言により取得者が明確であれば、相続人同士の調整に時間を取られにくく、登記申請や税務申告に必要な資料の準備を速やかに行いやすくなります。
結果として、残された家族の事務負担や精神的な負担を軽減し、空き家を適切に管理・活用していくための第一歩を踏み出しやすくなります。

遺言を残す目的 空き家相続での具体的効果 家族への主なメリット
相続人と持ち分の明確化 共有状態の回避・争い予防 話し合い時間や精神的負担の軽減
処分方針の事前指定 売却や活用の判断を円滑化 迷いなく手続きに着手しやすい環境
手続き負担の軽減 相続登記や税務申告の効率化 費用と時間の無駄な増加の抑制

稲沢市で相続した空き家と遺言の具体的な備え方

まず、空き家に関する備えとして、どのような遺言を残すかを理解しておくことが大切です。
一般的に利用されるのは、自分で全文を書く自筆証書遺言と、公証役場で作成する公正証書遺言が中心です。
自筆証書遺言は費用を抑えやすく、思い立ったときに作成しやすい一方で、書き方の不備や紛失のリスクがあります。
公正証書遺言は、公証人が関与して作成するため、形式不備による無効の心配が少なく、原本も公証役場で保管される点が安心材料になります。

次に、空き家をどのように相続させるかを考える際には、現状を客観的に整理しておくことが重要です。
具体的には、登記名義や持分などの権利関係、建物の老朽化の程度や修繕履歴、将来必要となる維持管理費などを確認しておくとよいでしょう。
これらを踏まえて、誰が引き継ぐのか、売却や賃貸、解体などどの方向性を優先するのかを遺言の中で示しておくと、相続人同士の話し合いが進めやすくなります。
また、相続登記や固定資産税の負担を誰が負うのかも、できる限り具体的に記載しておくと安心です。

さらに、相続や空き家への備えを進める際には、公的な相談窓口や専門家の活用も検討したいところです。
稲沢市では、空き家に関する相談窓口一覧が公表されており、登記や相続、遺言に関する相談、空き家の管理や活用に関する相談など、内容に応じて適切な窓口が案内されています。
こうした窓口や、司法書士・弁護士・税理士などの専門家に早めに相談することで、相続人の構成や家族の意向、空き家の状態に応じた具体的な遺言内容を検討しやすくなります。
結果として、将来の相続時に慌てることなく、空き家の管理や処分をスムーズに進めやすくなります。

備えのポイント 具体的な内容 期待できる効果
遺言の種類の検討 自筆証書遺言か公正証書遺言かの選択 形式不備や紛失リスクの低減
空き家の現状整理 権利関係・建物状況・維持費の確認 遺言内容や処分方針の具体化
相談窓口・専門家の活用 公的窓口や司法書士等への相談 相続手続きや登記の円滑な実施


まとめ

空き家の相続は、遺言の有無によって手続きのスムーズさや家族間の関係が大きく変わります。
遺言がないと、話し合いが長引き、相続登記や空き家の管理・処分が進まず、固定資産税や管理負担だけが重なりがちです。
一方で、誰に空き家を引き継ぐのか、売却や活用・解体など今後の方針を遺言で明確にしておけば、相続人同士の争いを未然に防ぐことができます。
当社では、空き家の現状整理から遺言で考えておきたいポイントまで、わかりやすく丁寧にご説明いたします。
「うちも将来どうなるのか心配…」と感じた今が、備えを始める良いタイミングです。
まずはお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせはこちら

”相続”おすすめ記事

  • 岩倉市の生前贈与の早期化は必要か?事業承継と遺留分の整理ポイントの画像

    岩倉市の生前贈与の早期化は必要か?事業承継と遺留分の整理ポイント

    相続

  • 岩倉市で相続対策を検討中の方へ!不公平を避ける遺言作成と相続人への配慮ポイントの画像

    岩倉市で相続対策を検討中の方へ!不公平を避ける遺言作成と相続人への配慮ポイント

    相続

  • 岩倉市の相続で10年以上前の贈与は?遺留分侵害額請求と事業承継対策の見直しポイントの画像

    岩倉市の相続で10年以上前の贈与は?遺留分侵害額請求と事業承継対策の見直しポイント

    相続

  • 岩倉市での相続人への生前贈与は要注意?10年より前でも遺留分計算に含まれる条件を解説の画像

    岩倉市での相続人への生前贈与は要注意?10年より前でも遺留分計算に含まれる条件を解説

    相続

  • 稲沢市で遺留分侵害額を考えるなら?注意点を押さえて不動産相続の不安を減らす方法の画像

    稲沢市で遺留分侵害額を考えるなら?注意点を押さえて不動産相続の不安を減らす方法

    相続

  • 稲沢市で遺留分侵害額請求を検討中の方へ!金銭請求権と旧遺留分減殺請求の違いを解説の画像

    稲沢市で遺留分侵害額請求を検討中の方へ!金銭請求権と旧遺留分減殺請求の違いを解説

    相続

もっと見る